カテゴリ:本の話( 34 )

「パラレルワールド・ラブストーリー」 東野圭吾:作 (講談社文庫)

いよいよわたしもブックオフデビューしました。(^^)
稼ぎもないのに一日で読んでしまうような本をサラで買うなんて!っていう毒舌攻撃をされてずーーっと凹んでたのです。
だからブックオフデビュー。これなら文句ないやろって感じで。。。(^^;
で、第1作目は東野圭吾さんにしました。だってハズレることがないんですもん。
「記憶の改編」なるものがキーワードになっているお話で、なんでこんなことを思いつくんだろうって・・・これがまずプロの仕事っちゅうものですね。
そう、そんなことはないだろうってことが小説の中で普通に語られているわけなんですが、それがリアルにそばに感じられるんです。
それに読んでるうちにわたしも時々記憶があいまいになったり、ビミョーにいい思い出に自分で変えてしまっているうちにホントのことがわからなくなることってあるよなぁ。。。ってワールドに入ってしまってます。(^^;
最後は切なく・・・みたいなお話でした。
でも泣けなかったのね。とうとうわたしも泣けない歳になってしまったんだろうか。。。
ってそのことが悲しかった。(笑)                よかった~度=♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-12-19 17:50 | 本の話

「偶然の祝福」 小川洋子:作 (角川文庫)

前回の読書感想文(笑)からおっそろしく長い間が空きました。
いろいろ煮詰まっていてのんびり本を読む気分じゃなかったんですね。たぶん。
ってことは本が読めるってことは心の健康のバロメーターかも。。。

まぁそんな大げさなことじゃなく、単にグイグイ読む系の本じゃなかったってだけかもしれないです。
つながりはあるんだけど、短編集なので一編読めば長ーーーく放置していても大丈夫っていう感じ。
小川洋子さんのお話って独特の空気感だと思います。
なんだかこう頼りなげな感じもするのに、強さも感じるような。。。
でも残念ながらわたしにはここから何を感じ取ればいいのかピンときませんでした。(^^;
スミマセン。。。
最後に表紙の裏に書かれた文章を読んでやっと納得。
・・・失ったものへの愛と祈りが、哀しみを貫き、偶然の幸せを連れてきた。・・・美しく、切なく運命のからくりが響き合う傑作連作小説。
なるほど、そういうことだったのか。。。(^^;             よかった~度=♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-09-15 10:54 | 本の話

「時生(トキオ)」 東野圭吾:作 (講談社文庫)

かなり分厚い文庫本なんですけど、こないだの日曜日一日で読んでしまいました。
っていうか寝るのももったいなくて読んでしまったというか・・・とにかく熱中してしまうお話。
「時生」っていうのは主人公:拓実の息子で、その息子は自分が若い頃に会いに来た・・・っていう。
はぁーーーー???
そんなとんでもない設定をなかなか受け入れられないわたしだったのですが、
「なんでやねん?」って突っ込む前にお話の中身に入り込んでしまう。。。
拓実ってホントにどうしようもない青年で、自分の生い立ちをうらんでヤケクソ人生っちゅうか、
二十歳そこそこでヤケクソ人生でこの先どうすんねん、って感じの男なんですね。
でも未来から来た自分の息子「時生」に導かれていく・・・
でもその導かれ方が一言では言えない波乱万丈なんですけどね。
話の展開がグイグイ来て、休憩できなかった。
いろんなことを考えさせられました。
でもこんなおもしろいお話を、1冊752円を、一日で終わってしまうってもったいないですね。
ほとんど稼いでないのに。。。
これからはブックオフで買おう。。。
いや、図書館で借りよう。。。(^^;               よかった~度=♪♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-07-26 12:09 | 本の話

「余白の愛」 小川洋子:作 (中公文庫)

「博士の愛した数式」つながりで読んでみたんですけど、うーーーむ・・・(^^;
小川洋子さんのお話の特徴は(ってまだ2冊目なんですけど)ドラマチックな展開っていうより静かな文章の美しさかなって思います。
なのでスーーッと流れて物足りなさを感じてしまったのかも?です。スミマセン。
たぶんわたしの今の感覚に合わなかったのですね。
耳を病んだわたしの「耳」、速記者の「指」・・・そういったなんでもないパーツに特別の命を吹き込むように描写されているのが、なんとも独特のワールドです。
そういえば「博士の・・・」では数字・数・数式に特別の命を与えていましたね。
そういう「対象への迫り方」みたいなのもあるんだなぁと感じました。
                                     よかった~度=♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-07-21 08:41 | 本の話

「レイクサイド」 東野圭吾:作 (文春文庫)

4組の親子が参加する中学受験のための勉強合宿で起きた事件・・・この設定に、こりゃわたしにはピンと来ない状況だよなぁ。。。最後まで読めるかなぁ。。。と、心配気味に入っていったのですが、
そこはやっぱり東野圭吾さんのストーリーは飽きさせないっちゅうか、後を引くっちゅうか・・・
あっちゅうまに読み終わってしまいました。
「嫌われ松子」や「黄色い目の魚」みたく自分の人生と照らし合わせてどっぷり落ち込んだり情緒不安定になったりすることもなく、
純粋にミステリーとして楽しめました。
火曜サスペンスや土曜ワイド劇場みたいに・・・(笑)。
                                  よかった~度=♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-07-09 09:39 | 本の話

「黄色い目の魚」 佐藤多佳子:作 (新潮文庫)

実はこの本の第1章がなかなか進まなくてピンと来なくて、横っちょに放り出していたのです。
「嫌われ松子・・・」にどっぷり浸かった後、気がつくと次に読む本がない!
あわてて次のを注文して到着しているのを待っている間に、ごそごそと探し出して、まっ続きでも読んどこう・・・と、読み始めたのです。
第2章もチョッとスローペースだったけど、その次からはもうガンガンに!
えっ?こんな話だったのーーー?!って感じで、
よかったーーーー。コレ、読まなかったら損するところだったぁ!って感じ。

高校生が主役のかなり若いお話です。
こういう若いお話で、心惹かれたのを読むと必ず思うこと・・・
あぁー、なんで高校生の頃にこういう本を読んでおかなかったんだろう。。。こういうの読んでたらもっと大切なことをいっぱい考えながら前に進めたかもしれないのにぃ。。。って。
そう、いっつもわたしって自分の歩みに後悔してばっかりです。
・・・っと、ココでまた自分だけが後ろ向き人生なのか・・・って凹むところでしたが、
解説で角田光代さんもこんなふうに書いておられました。
「叶えられないのを承知の願いだけれど、もしできるならば、私はこの本を、高校生の私に手渡してあげたい。・・・・・・・」
それを読んで一安心。(^^;

で、わたしはこの若いお話からまっすぐな思いみたいなのをビンビン感じ取って、
この少年みたく「・・・・・・マジになると結果が出る。自分の限界が見えちまう。マジで勝負しなければ、なくすものもない。負けてみすぼらしくなることもない。・・・・・・」ってことに気がついた。
このお話の主役たちの3倍ぐらいの歳くったわたしがこの手のお話にイチイチ感動するのもチョッと恥ずかしい気もするけど、
今のわたしにズキンとくるお話でした。
                                  よかった~度=♪♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-07-06 18:36 | 本の話

「嫌われ松子の一生」㊤㊦ 山田宗樹:作 (幻冬舎文庫)

この土日はコレにどっぷりはまりました。
いったいこのお話がどんな映画になっていたのかわかんないのですが、
全然「嫌われ」じゃなかったです。
ひょんなことから転落の人生を歩んでしまうこの「松子」に、わたしもそんなことありそう・・・って思って、
松子の浅はかさが自分の浅はかさに思えてきて、下巻の後半あたりからずーーーっと泣きながら読んでました。(^^;
それでわたしは人には「転落してしまうかもしれない人」と、「転落しないだろう人」の2種類あると思うんです。
で、わたしはその「転落してしまうかもしれない人」って確信持ってしまったのは、よっぽど弱ってるのかなぁ・・・と、思ったりして。。。
最後の解説でこの転落劇のポイントが4つ挙げられていて、
(1)家族の支えがない。
(2)男を見る目がない。
(3)運やツキもない。
(4)人生の方針がない。
ってね。これをわたし、全部当てはまるって言ったら特に(1)や(2)は差し障りがあるので(笑)全部とは言いませんが、
なんか身につまされました。ドキリとしました。
何か困難が降りかかってきた時にこそ、「人生の方針」・・・しっかり持ちたいものです。
あっ、この本は別に道徳的なお説教の本では全くありません。
とにかく読むのが止められなくなる本です。
                                   よかった~度=♪♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-07-03 12:18 | 本の話

「博士の愛した数式」 小川洋子:作 (新潮文庫)

映画で話題になっている本を選んでみました。
例によって映画は見てないんですけどね。(^^;
なんて言うんだろ・・・一言で言ってとっても美しいお話でした。
わたしは決して数学が好きな学生ではなかったのですが、数字がこんなにも夢を持って語れる素材だなんて思ってもみませんでした。
やっぱ、プロの作家ってスゴイですね。(^^)
映画は見てないけど映画の宣伝は洪水のようにあふれていたので、寺尾聡と深津絵理の顔が浮かんでしまってチョッと困りましたけど・・・
映画は見てないので比べられませんけど、小説は深くじわーーーっと染み入る感じでした。
博士と数学と・・・それだけだったらいくらうまく書いてくれたって最後まで読めなかったかもしれないけど、そこに阪神エピソードが加わって、
それも本格的に加わって・・・だから人間味あふれるお話になっているんだとわたしは思います。
こないだまで読んでいた「砂の女」のザラザラがスカーーーっと洗われました。
(あっ、決して「砂の女」の悪口ではありませぬ。)             
                                    よかった~度=♪♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-06-28 21:23 | 本の話

「砂の女」 安部公房:作 (新潮文庫)

これもまたまた前回と同じく「文学と花の世界」に出てきたお話です。
すごく感じのいい先生がこのお話をテーマにしてお花をデザインされていたので読んでみたのです。
一言で言ってメチャメチャ不思議なお話でした。っていうか、文学―――難しかった。。。
でももっと不思議だったのはその先生がどうしてコレをテーマにされたのかっていうのが全く結びつかなくって・・・今度会ったらぜひ聞いてみたいです。(^^;

最後に解説を読んで初めて知ったのですが、これは安部公房の名を世界文学へ仲間入りさせたとともに、この作品は二十世紀文学の古典に目されるようになった・・・ということらしいです。
全然知りませんでした。安部公房も読んだことなかったし。。。
でも読んでいるうちにたぶんコレって名作というか芸術作品なんだろうなって気がしていました。

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められるっていうとてつもなく不思議ワールドなんです。
最初は気持ち悪くって、自分まで口の中がざらついてくるような気分になって・・・
寝る前には読めませんでした。夢に砂嵐が出てきそうで。(^^;
でもだんだんこの不思議ワールドにはまってきてその男の脱出模様に手に汗にぎる・・・みたいに読みきってしまいます。

なんかそこに流れているテーマは深ーーーいものがありました。
ただ、こういうお話は読んでいてドッと疲れます。グッタリです。
次はさわやか系のお話で口の中をゆすぎたいって感じです。
                                     よかった~度=♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-06-25 16:29 | 本の話

「解夏」 さだまさし:作 (幻冬舎文庫)

これもまた前回書いた「文学と花の世界」に出ていたお花・・・じゃなくてお話です。
それをきっかけに読んでみようと思いました。

実はわたくし学生だった遠い昔、さだまさしが大好きでLP(当時はレコードでした。)も何枚か持っていたし、コンサートにも行ったことがありました。
ところがぷっつり縁を切ってしまって(変な言い方ですが)、全く無関心になってしまったのですね。(スミマセン)
だからこの本がチョッと話題になっていてもなんだか手を伸ばせなくって・・・(^^;
当時は夢中になっていたステキな詩を書く人だから、きっといろんなステキな言葉を駆使したお話なんだろうなっと思いつつも。。。

お花がきっかけでようやく重い腰を上げ(?)、読んでみて。。。
やられたーーー!!って衝撃でした。
やっぱり、さだまさしはタダモノじゃなかったんだぁ。

1冊に4つのお話が収められた小説集です。
その4つともが泣かせてくれました。(笑)
「解夏」ももちろん後の3つも滂沱の涙です。スカッとするほど涙流しました。
全部のお話は別に連作って訳じゃないんですけど、なんかこう共通しているものが漂っているような気がするんですね。
それをなんて言葉で表せばいいのか、ずっと考えてるんですがわからんのです。
でも、そうだなぁ・・・それぞれの主人公がその過去から導き出される現在があって、それぞれに過酷だったりするんですけど、そこからつながる未来が見えてくるっていうか
さわやかな希望が見えてきます。
だから読んだ後にさわやかさが残るんだろうなって思うのです。

チョッとわかってきました。わたしの好きなお話。
思いっきり泣けて、読んだ後にさわやか系!          
                               よかった~度=♪♪♪♪♪
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by kuroda-3 | 2006-06-18 16:49 | 本の話